前回に引き続き、優秀な外国人の受入れ促進策である「高度人材」に対する優遇措置-その2として続き(④~⑦について)をお話しましょう。
④入国・在留手続の優先処理
法務省は、「高度人材」に関する入国手続(在留資格認定証明書交付申請)については申請受理から10日以内、「高度人材」の在留手続(在留期間更新申請・在留資格変更申請)は申請受理から5日以内に優先的に処理するよう努めます。一般的な在留資格の標準処理時間が1~2ヶ月間かかることに比べれば、大幅に短縮されます。
⑤配偶者の就労
通常、在留資格を持つ人の配偶者が「教育」「技術」「人文知識・国際業務」等に該当する活動を行うときは、学歴または職歴に関する一定の要件を満たしたうえで、これらの在留資格を取得する必要があります。一方、「高度人材」の配偶者の場合は、「高度人材」の配偶者としての在留資格でこれらの在留資格に該当する活動を行うことができ、かつ学歴・職歴などの要件を満たす必要がありません。
⑥親の帯同の許容
通常、就労資格で在留する外国人の親の受入れは認められていませんが、「高度人材」については、「高度人材」またはその配偶者の3歳未満の実子を養育するため、「高度人材」またはその配偶者の実親の入国・在留が認められます。(「高度人材」の年収が1千万円以上であること、「高度人材」と同居することなど、一定の要件を満たすことが必要です)
⑦「高度人材」に雇用される家事使用人の帯同の許容
家事使用人の雇用は、通常、在留資格「投資・経営」または「法律・会計業務」で在留する一部の外国人に対してしか認められていませんが、「高度人材」については、本国で雇用していた家事使用人を帯同することや、13歳未満の子がいるなどの事情を理由に、外国人の家事使用人を雇用することが認められます。(「高度人材」の年収が1500万円以上であること、本国で雇用していた家事使用人を帯同する場合は1年以上雇用していることなど、一定の要件を満たすことが必要です)