一般労働者派遣事業許可を受けるための主な要件
平成21年10月から一般労働者派遣事業の許可要件が改正されました。改正後の要件は、新規に許可申請する際に適用されることはもちろんですが、既に許可を受けている事業者であっても許可の更新や事業を新設する際には改正後の要件を満たす必要がありますので、ご注意ください。
1.財産的基礎を有する
財産的基礎について、労働者派遣事業を適正に行う能力があるかどうかの判断材料となります。直近の決算書の賃借対照表により、以下の確認が行われます。
ここで使われる基本財産とは、資産(営業権及び繰延資産を除く)の総額から負債の総額を引いた額のことです。
基準資産 ≧2,000万円 × 許可事業所数 | |
基準資産 ≧負債の総額 × 1/7 | |
現金・預金の額 ≧1,500万円 × 許可事業所数 |
2.派遣元責任者を設置する
派遣元責任者は、成年に達した後、3年以上の雇用管理の経験があり、「派遣元責任者講習」を受講していなければなりません。
※「雇用管理の経験」とは、人事または労務の担当者(事業主、支店長、工場長、その他事業所長等)であったと評価できること、または労働者派遣事業における派遣労働者若しくは登録者等の労務の担当であったことをいいます。また、「派遣元責任者講習」は、一般労働者派遣事業の許可申請日前3年以内の受講に限られます。
3.事業所の面積は、おおむね20平方メートル以上
4.派遣労働者への教育設備や体制が整備されている
たとえば、パソコンを使用する業務の場合、パソコンを学習する設備が整い、研修を行う場合は、労働者から費用を徴収することなく行わなければなりません。
5.派遣労働者の個人情報を適正に管理する能力を有する
6.労働保険・社会保険が適用されている
労働者派遣事業の許可や届出の要件は少し複雑です。
本当にそれらの要件をクリアできるのかどうか、判断に迷ったときは気軽にご相談ください。